干拓事業が海にこのような結果を生んだことに怒り、生息するムツゴロウ、
ズグロカモメ、ハマシギなどが「絶滅の危機に瀕(ひん)している」などとして、
「自然物」6者の代弁者である「自然人」の原田敬一郎さん(44)ら原告6人が
国を相手取って事業差し止めを求める自然の権利訴訟を長崎地裁に起こしたり、
福岡、佐賀、熊本、長崎の沿岸4県の漁民約6000人が水門開放求めて
漁船1300隻でデモを行ったりしました。
これを受けて有明海のノリ不作原因を究明するため農水省が設けた第三者委員会は、
約1年間は水門を閉じて調査を実施する見解を取りまとめ発表しました。
農水省側は数年間の長期の開放調査は防災面などから
「実施困難」との考えを委員会に示しましたが、学識経験者を中心とする
委員から多数の反対が出て、結論は先送りとなりました。
今回の問題は報道機関も多く取り上げられ環境問題に関する認知度も
高くなりました。海苔の色落ち問題は決して干拓事業だけによるものでは
ありませんが、干拓事業が引き金になったことは事実です。県や国も
門を閉める段階で海全体に影響が出るとは思わなかったんでしょうか。
また、某番組で見たことなんですが、水門を開けることは必ずしも
住民全員の意見ではなく、干拓地を使おうとしていた住民は反対していると
言ってました。今までは水門は開けたほうが良いと思ってましたが、
反対の意見の方々もいるので一概には言え無いことを知りました。
両者の意見を取り入れた解決法が出ることを望んでいます。
Text By ランプの精
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